No.69 2021年11月号
コロナの感染者が劇的に減り、ワクチン接種も進んできたこの秋は、少しずつ以前の活動が再開しています。戻ってきた日常に、心躍らせる皆さまの様子をご紹介します。
(取材・文 中根佳津子)
久しぶりの演奏会を天気の神様も後押し
施設長には数日前から、ずっと気になっていることがありました。それは、当日のお天気。
「外での練習と演奏会なので、雨が降っても寒くても困ります。かといって、すごく天気がいいと熱中症が心配。暑くなく寒くなく、少し曇っているのがちょうどいいんですが、お天気ばかりはどうしようもなくて・・・」
ミュージックベルは、ド、レ、ミ、の音ごとに分かれた手持ちのベル。グループ演奏では、楽譜に従って自分が担当する音を振り、音楽を奏でます。何人かが同時に振ることで、和音やハーモニーを作ることもできます。
ミュージックベルの活動は20年以上続いていますが、コロナ禍で練習は一時中断。その後も密を避けるため、ずっと少人数に分かれて練習してきました。今回は感染リスクの小さい野外で、久しぶりに全員そろってのお披露目会です。お医者様からのゴーサインも出て、ようやくこの日の開催にこぎつけました。
当日の朝までヤキモキしたお天気は、おあつらえ向きの曇り空。舞台セッティングに奮闘したスタッフのがんばりに、天気の神様が応えてくれたのかもしれません。「45分後に雨の予報!」と情報が流れ、今だ!とイベントが始まりました。
演奏しながら小さな歌声もこぼれて
順番に音を出してウォーミングアップしたら、最初の曲は「見上げてごらんごらん夜の星を」。パート練習の後、施設長の指揮に合わせて通し演奏をします。よく聴くと、演奏者の中から小さな歌声が。つい口ずさみたくなるような、きれいなメロディーですものね。
続く「さくらさくら」は、なかなか複雑な構成。普通の演奏から始まり、2番、3番と繰り返すに従ってハーモニーをつけたり、小刻みにベルを振ったりと、音色の変化を楽しませてくれました。
ご近所なのでしょうか、演奏中の庭に面した道路で立ち止まって耳を傾けてくださる方も。演奏終了とほぼ同時に雨が降り始め、みなさんの笑顔とともにイベントは無事に幕を下ろしました。
「緊張?ぜーんぜん!最後まで、ずっと楽しかった♪」「ドキドキしたけど、『故郷恋しい病』が消えちゃいました。」とお二人ともニコニコ。
担当は下の「ド」の音です。外で演奏するのはやっぱり気分がいいね。ちょっと疲れていたんだけど、なんだか元気になっちゃいました。
ベルを振ると気持ちが解放されます。ピクニックみたいで楽しかった。以前のように、みんなで讃美歌を歌う日も早く戻ってきてほしいわ。
野外演奏会の様子を動画(YouTube)でもご覧になれます。
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人は皆「誰かに自分の存在を認めてもらいたい。」と云う根源的欲求を持つものだと思っております。認められることで皆さま益々お元気になります。これが当社の信念「生きることは自己表現すること」に繋がっているのです。
また読まれた方より「高齢になられても皆さんこんなにも頑張られている。勇気づけられます。」との感想も頂いており嬉しく思っております。
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